共有物分割の登記

AとBが2分の1ずつの割合で共有している100番という土地を、100番1と100番2という2つの土地に分けた(分筆といいます)場合、100番1も100番2もABが2分の1ずつ共有しているということに変わりはありません。この後、100番1のB持分をAに、100番2のA持分をBに移転することで、100番1はAの単独所有、100番2はBの単独所有となります。

これを共有物分割といい、登録免許税が安くなる特例があります。通常は固定資産税評価額の2%であるところ0.4%にできます。ですが、条件が少し複雑です。

<登録免許税法施行令第9条(共有物の分割による移転登記等の場合の課税標準)
共有物である土地の所有権の移転の登記において法第十七条第一項又は別表第一第一号(2)ロ若しくは(12)ロ(2)の規定の適用がある場合におけるその共有物について有していた所有権の持分に応じた価額に対応する部分は、当該共有物の分割による所有権の持分の移転の登記に係る土地(以下この項において「対象土地」という。)につき当該登記(以下この項において「対象登記」という。)の直前に分筆による登記事項の変更の登記(以下この項において「分筆登記」という。)がされている場合であつて当該対象登記が当該分筆登記に係る他の土地の全部又は一部の所有権の持分の移転の登記(当該共有物の分割によるものに限る。以下この項において「他の持分移転登記」という。)と同時に申請されたときの当該対象土地の所有権の持分の移転に係る土地の価額のうち当該他の持分移転登記において減少する当該他の土地の所有権の持分の価額に応じた当該対象土地の持分の価額に対応する部分とする。

読んでも訳が分からないですね。全部を0.4%にできるわけではなく2%の部分もあるということで、具体的な登録免許税の計算方法はちょっと面倒なのですがそれは今回は置いておいて、「直前に分筆登記がされていること」という条件に着目したいと思います。

隣り合っている2筆の土地をどちらもABが2分の1ずつの割合で共有しており、互いの持分を移転し合って片方の土地をAの単独所有、もう片方の土地をBの単独所有にしたいという案件がありました。

まさに共有物分割なのですが、問題はもともと2筆の土地であり分筆の必要がないということでした。

登録免許税法施行令第9条には、登録免許税の軽減を受ける条件として「直前に分筆登記がされていること」が掲げられています。今回のケースでは条件に当てはまりません。

そこで、一旦2つの土地を合筆して1筆の土地とした上で、分筆および持分の移転をするなら軽減を受けられるのではないかと考え、法務局に問い合わせたことがあります。ちょっとズルいやり方かな?とも思いましたが、回答はOKとのことでした。(法務局によって判断が異なるかもしれない点はご了承ください。)

まあ、土地家屋調査士さんに支払う合筆の費用によっては、2%の登録免許税を払ったほうが結果として安上がりになることも考えられますが。