抵当権の順位変更

不動産に付けた抵当権は、先に登記したほうが優先されます。例えばある不動産にA、B、Cの3人が順番にそれぞれ債権額1,000万円の抵当権を付けていたとして、いざ抵当権を実行してこの不動産が1,500万円で売れた場合、各々が受け取れる金額はAが1,000万円、Bが500万円、Cが0円となります。

この順位は入れ替えることができます。例えばAとCの順位を入れ替える登記申請は以下のようになります。

登記の目的 1番、2番、3番順位変更
原因 平成××年×月×日合意
変更後の順位 第1 3番抵当権
第2 2番抵当権
第3 1番抵当権

Bは変わらず第2順位のままですが、登記申請人になります。Cの債権額がAの債権額より大きくても小さくても同様です。

なお、複数の不動産にまとめて抵当権を設定することもよくあります(共同担保といいます)。例えば土地と建物が共同担保となっている場合において、順位番号が土地も建物も同じ(1、2、3番)ならば1枚の登記申請書で一括申請できます。

ところが、かつて土地だけに別の抵当権が付いていて(順位番号1)、後にそれが抹消されている場合(順位番号2)、順位番号は3、4、5番になってしまいます。共同担保であることに変わりはありませんが、建物の順位番号とズレが生じます。

この場合は一括申請不可で、土地と建物でそれぞれ分けて申請する必要があります。

<昭和46年12月27日民甲960号依命通知>
順位変更の登記は、不動産ごとに申請するのが原則であるが、共同担保において各不動産についての順位変更に係る担保物権の順位番号及び変更後の順位がすべて同一である場合、同一の申請情報により一括申請をすることができる。